こんにちは!
みなさん「言霊」はご存じだと思います。「言葉には、口にしたことを実現させる力がある」というある種の信仰で、日本書紀や古事記にもそうした記載があるほど、日本人にとってはなじみのある概念です。この言霊ですが、現実社会の事象を動かすほどのことはなくても、自分の身体くらいは実際に変化させてしまう力があり、そのメカニズムも解明されているのはご存じでしょうか?今回は、そんな超お手軽な健康法、「言霊」についてお話しします。
■サボりたくて「調子悪い」と言っていると本当に…
本来が怠け者な私は、ちょいちょいサボりたくなってしまいます。そんな時、周囲や自分に対して「なんか調子悪いんだよね~」と言っていると、本当に気分が乗らなくて、実際にどこかが調子悪いような気がしてきます。そんな経験、みなさんにもありませんか?
逆に、コーチングセミナーなどで「朝、起きたら太陽に向かって『元気だ!ありがとう!』と言いましょう」なんて、ちょっとアヤシゲな指導を受けた方も多いのではないでしょうか。これも実際にやってみると、本当に元気になった気分になって、さあ、早く仕事しよう!となってしまうから不思議です。上司がこんなタイプで「君もやってみなよ!」なんて言われて苦労している方もいるかもしれませんね。でも、その上司にとっては本当の効果なので本心から勧めているのです。
■引き寄せの法則・プライミング効果
引き寄せの法則とは「望むものが実現する、と、言い続けることによって本当に実現する」というものです。実際には言葉が「記憶」に影響して、その記憶が私たちの認識に影響を与え、自分の都合に「引き寄せて」現実を見るようになるというもので、この働きをプライミング効果と言います。わかりにくいですね…。
例えばニューヨーク大学で行われた実験はこのようなものです。
ネガティブな言葉が書かれたカードが配られたグループと、ポジティブな言葉のカードを配られたグループに、「〇〇先生にこのことを確認してくるように」という指示を与えます。しかし〇〇先生はほかの学生と会話中です(このように仕組んでいます)。このとき、ネガティブなグループは5分以内に先生と生徒の会話を遮りましたが、ポジティブなグループは10分以上もお行儀よく待っていた、というのです。ネガティブワードは「無礼」「強引」「妨げる」「侵略する」といったもの。ポジティブワードは「尊敬」「感謝」「思いやりがある」などでした。
■記憶された言葉が行動に影響する
プライミング効果には、脳の前部にある前頭前野という、感情をコントロールする部分が関与しています。この部分が、記憶したことや口に出したことを、本当だと思い込んで身体をコントロールする傾向が見られます。これが「言葉が現実化する」というメカニズムになります。
■要するに良いことを言って、悪いことを言わない!
こうしたメカニズムが解明されているのですから、やることはカンタン。良いことを言って、悪いことを言わない、というだけ。
今日も元気だなー!調子いいなー!疲れはあるけど、全然、大したことないなー!胃痛が良くなってる気がするなー!あの薬はよく効くなー!あの先生は名医だなー!と言い続ける健康法。何より一番簡単ではないですか!
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